KU-2600 情報ページへ

KU-2600
デジタルサーキットテスター
取扱説明書

KU-2600の写真です

感電事故を防止して、安全な測定をするために、説明書を良く読んでからテスターを使ってください。特にテスター本体および説明書の中の警告マーク記号のついている個所は重要です。

警告マーク

この記号は、IEC規格およびISO規格に定められている記号で「説明書を良く読んでからテスターを使ってください。」ということを表しています。

警告マーク警告

この表示は、その内容を守らずに誤った取り扱いをすると、人が死亡または重傷を負う可能性があることを示しています。

注意マーク注意

この表示は、その内容を守らずに誤った取り扱いをすると、人が負傷したり、物的損害を発生させる可能性があることを示しています。

警告マーク警告

強電回路の測定は非常に危険です。強電回路には、しばしば高いサージ電圧が重畳しており、これが爆発的短絡の誘因となります。このテスターでは、3kVA以上の強電回路は測定しないでください。危険な回路の電圧測定では、身体のいかなる部分も回路に接触しないようにご注意ください。

※マルチメーター、マルチテスター、テスターは同意語です。この説明書の中では一般的にテスターと記しています。

本製品には、下記のものが同梱されています。ご使用の前にご確認ください。万一不足している場合や破損している場合は、すぐに販売店にご連絡ください。

  • ❶本体:1台
  • ❷ホルスター:1個(本体装着済)
  • テストリード(100-50):1組
  • ❹1.5V R6P(単3)電池(本体内蔵およびスペア):各2本
  • ❺スペアヒューズ 0.5A/250V(F14):1本
  • ❻スペアヒューズ 10A/250V(F17):1本
  • ❼取扱説明書:1冊

仕様

  • 表示板(LCD)
    a. 数字表示:4000カウント、文字高12mm
    b. 単位およびサイン:mV、V、Hz、%、Ω、kΩ、MΩ、nF、μF、 ダイオードマーク導通マーク、 mA、A、REL△、 電池マーク、 H、OL、AUTO、AC、DC、-および小数点
  • 動作原理
    ΣΔ方式
  • レンジ切換
    オート(自動)/マニュアルレンジ(手動選択)
  • サンプリング速度
    2回/秒
  • 極性表示
    自動(“-”表示のみ点灯)
  • オーバーレンジ表示
    OLが点灯(ただしDC/AC 600Vは除く)
  • 偏差測定
    REL△キーで偏差測定
  • 電池消耗表示
    約2.4V以下で 電池マーク サインが点灯
  • 使用温・湿度
    0℃~40℃、75% RH以下(結露のないこと)
  • 保存温・湿度
    -20℃~60℃、 80%RH以下(結露のないこと)
  • 電源
    1.5V R6P(単3)電池2本
  • 消費電力
    4.5mW標準
  • 電池耐久時間
    150時間以上の連続使用可能
  • オートパワーオフ
    電源ON、または各スイッチの切換後約15分で、自動的に表示が消えてパワーオフ(ただしオートパワーオフ中でもわずかに電流を消費しますので、長時間使用しない場合は必ず電源をOFFにしてください)

直流電圧(直流マークV)

  • レンジ
    測定確度
    分解能
    入力抵抗
  • 400.0 mV
    ±0.5%rdg ±4dgt
    100 μV
    ≧100 MΩ
  • 4.000 V
    ±0.5%rdg ±4dgt
    1 mV
    ≒10 MΩ
  • 40.00 V
    ±0.5%rdg ±4dgt
    10 mV
    ≒10 MΩ
  • 400.0 V
    ±1.0%rdg ±4dgt
    100 mV
    ≒10 MΩ
  • 600 V
    ±1.0%rdg ±4dgt
    1 V
    ≒10 MΩ
  • ●最大許容値:600V

交流電圧(V)

  • レンジ
    測定確度
    分解能
  • 400.0 mV
    ±4.0%rdg ±8dgt
    0.1 mV
  • 4.000 V
    ±1.2%rdg ±5dgt
    1 mV
  • 40.00 V
    ±1.2%rdg ±5dgt
    10 mV
  • 400.0 V
    ±1.2%rdg ±5dgt
    100 mV
  • 600 V
    ±1.5%rdg ±5dgt
    1 V
  • ●入力抵抗:≒10MΩ
  • ●最大許容値:600V RMS
  • ●周波数範囲:50Hz~500Hz(500Hz~1000Hzは±3.5%rdg±5dgt)、400.0mVレンジでは5mV~400mVの範囲

周波数(Hz)

  • レンジ
    測定確度
    分解能
  • 9.999Hz ~ 9.999MHz
    ±0.2%rdg ±1dgt
    0.01Hz ~ 1.0kHz
  • ●入力感度:1V RMS
  • ●許容値:250V RMS

デューティー比(%)

  • レンジ
    測定確度
    分解能
  • 0.0% ~ 99.9%
    ±0.2%rdg ±2dgt
    0.1%
  • ●周波数範囲:1Hz~1kHz
  • ●入力感度:1V RMS
  • ●許容値:250V RMS

抵抗(Ω)

  • レンジ
    測定確度
    分解能
  • 400.0 Ω
    ±1.0%rdg ±3dgt
    0.1Ω
  • 4.000 kΩ
    ±1.0%rdg ±3dgt
  • 40.00 kΩ
    ±1.0%rdg ±3dgt
    10Ω
  • 400.0 kΩ
    ±1.0%rdg ±3dgt
    100Ω
  • 4.000 MΩ
    ±1.8%rdg ±3dgt
    1kΩ
  • 40.00 MΩ
    ±1.8%rdg ±3dgt
    10kΩ
  • ●開放端子間電圧:約0.44V
  • ●過負荷保護:DC 250V / AC 250V RMS

ダイオードテスト(ダイオードマーク

  • レンジ
    測定確度
    開放端子間電圧
  • 4.000 V
    ±5.0%rdg ±3dgt
    ≦1.5V
  • ●過負荷保護:≦0.5mA

導通試験(導通マーク

  • レンジ
    ブザー音
    開放端子間電圧
  • 400.0 Ω
    約50Ω 以下
    約0.44V
  • ●応答時間:約1m sec
  • ●過負荷保護:250V RMS

静電容量(静電容量マーク

  • レンジ
    測定確度
    分解能
  • 0.1nF ~ 40nF
    ±5.0%rdg ±5dgt
    0.001nF ~ nF
  • 40nF ~ 40μF
    ±3.0%rdg ±5dgt
    nF ~ μF
  • 40μF ~ 200μF
    ±4.0%rdg ±5dgt
    μF
  • ●試験電圧:約1.2V
  • ●過負荷保護:250V RMS

直流電流(直流マークmA/直流マークA)

  • レンジ
    測定確度
    分解能
    電圧降下
  • 40.00 mA
    ±2.0%rdg ±4dgt
    10 μA
    200 mV
  • 400.0 mA
    ±2.0%rdg ±4dgt
    100 μA
    最大 2.0V
  • 10.00 A
    ±2.5%rdg ±4dgt
    10 mA
    1.0 V
  • ●最大許容値:
    40.00mA/400.0mA:400mA、10.00A:10A(15秒以内)
  • ※40.00mAと400.0mAは0.5A/250Vヒューズ保護、10.00Aは、10A/250Vヒューズ保護

交流電流(mA/A)

  • レンジ
    測定確度
    分解能
    電圧降下
  • 40.00 mA
    ±2.5%rdg ±5dgt
    10μA
    200 mV
  • 400.0 mA
    ±3.0%rdg ±5dgt
    100μA
    最大 2.0V
  • 10.00 A
    ±3.0%rdg ±5dgt
    10mA
    1.0 V
  • ●最大許容値:
    40.00mA/400.0mA:400mA、10.00A:10A(15秒以内)
  • ※40.00mAと400.0mAは0.5A/250Vヒューズ保護、10.00Aは、10A/250Vヒューズ保護
KU-2600の本体です
  • 表示板(LCD)
    KU-2600のLCD
    • 直流マーク(DC):直流のサイン
    • (AC):交流のサイン
    • - :極性がマイナス(+サインは表示されません)
    • mV, V:電圧測定の単位
    • Hz:周波数測定の単位
    • %:デュ-ティ-比測定の単位
    • Ω, kΩ, MΩ:抵抗測定の単位
    • nF, μF:静電容量 (静電容量マーク) 測定の単位
    • ダイオードマーク:ダイオードテスト
    • 導通マーク:導通試験
    • AUTO :オートレンジ
    • ホールドマーク:表示固定
    • REL△ :偏差測定
    • 電池マーク:電池が消耗した時点灯
  • RANGEキー(レンジの選択)
    ~VDCマークVΩmA交流/直流マークの位置で、必要とするレンジを選択し固定して使用できます。レンジの選択には、次の二つの方法があります。
    • ●測定していない状態で、RANGEキーを何度か押すと、小数点が移動します。この小数点の位置を見て必要なレンジを選択します。
    • ●オートレンジで測定している時に、RANGEキーを押します。AUTOサインが消えて、その時の測定値に、帰属するレンジが固定されます。マニュアルレンジ(手動レンジ)からオートレンジ(自動レンジ)に戻すには、RANGEキーを1秒以上押します。AUTOサインが点灯してオートレンジに戻ります。
  • SELECTキー(ダイオードマーク/導通マーク 、DC/AC の選択)
    ダイオードマーク導通マークの位置で、ダイオードマーク(ダイオード)と 導通マーク(導通ブザー)の選択を、mAおよびAの位置で、DC (直流)または AC(交流)を選択します。
  • RESETキー(再設定)
    このキーを押すと本体が再起動し、各ファンクションの初期設定に戻ります。各ファンクションで設定を誤った際や、測定をやり直す際に使用します。
  • REL△キー(偏差測定)
    REL△キーは、~V直流マークVΩ静電容量マークmAおよびAの位置で働きます。測定中にこのキーを押すと、その時の測定値(入力値)が 0±1デジットの表示となり、基準値Xoと記憶されREL△サインが点灯します。その後の測定値Xnは、基準値Xoからの偏差値(Xn-Xo)として表示されます。このキーを再び押すとREL△サインが消灯し、この機能は解除されます。
  • HOLDキー(表示の固定)
    測定中にHOLDキーを押すと、ホールドマークサインが点灯して測定値が固定されます。このキーを再び押すと、ホールドマークサインが消えて表示固定が解除されます。
  • Hz/DUTYキー(周波数とデュ-ティ-比の選択)
    ~V直流マークVHzmAAの位置で、Hz(周波数)または(デューティー比)の選択を行います。
  • ファンクションスイッチ
    電源スイッチおよび各機能選択用のスイッチです。それぞれの位置で表示されている電気要素が測定できます。終了後は必ずOFFにしてください。
  • 10A端子
  • mA端子
  • COM端子
  • V Ω Hz端子(ダイオードマーク導通マーク静電容量マーク
人体への感電事故防止とテスターの焼損防止のため、次の事項をよく理解し厳守して安全な測定をしてください。
  • 1. テストリードとテスター本体のチェック

    警告マーク警告

    測定前に本体ケースやテストプロッドおよびテストプラグに割れや濡れがないか点検のうえ、常にきれいにして乾いた状態でご使用ください。テストリードに断線や絶縁不良がないか充分に確認してください。

  • 2. 強電回路測定の禁止

    警告マーク警告

    強電回路 (大型モーター、配電用トランス、ブスバーなどへの電気容量の大きい工場内外の動力線など) の測定は危険です。強電回路専用のテスターを使用してください。このテスターは3kVA以上の容量の回路は測定できません。一般的には交流電圧で30V、直流電圧で42.4Vを超える電圧がかかっており、その部分からアースへ流れる電流が0.5mAを超えると感電事故を起こす危険があります。

  • 3.弱電高電圧回路測定についての警告

    警告マーク警告

    弱電回路(家電製品や電子機器の回路で電気容量の小さい回路)でも、高電圧回路(100V以上)は危険です。感電の恐れがあるため活線部分には触れないよう充分ご注意ください。

  • 4.弱電高電圧回路測定の手順

    警告マーク警告

    測定の際は、必ず次の手順を守り安全な測定をしてください。

    • ①測定の前に測定する回路の電源を必ず切ります。
    • ②黒色テストプラグを COM 端子に、赤色テストプラグを V Ω Hz 端子に差し込みます。
    • ③ファンクションスイッチを ~V または 直流マークV の位置に合わせます。
    • ④赤と黒のテストプロッド先端に、別売のワニグチクリップ(940)を付けます。
    • ⑤測定回路の電源が切られていることを確認してから、アース (-) 側に黒色ワニグチクリップを、高電位 (+) 側に赤色ワニグチクリップをはさみ接続します。
      図
    • ⑥テスター本体は手に持たずに身体から離して置きます。手や身体が測定対象の電源や回路、およびテストリードに触れないよう充分距離をとります。
    • ⑦測定対象の回路の電源を入れます。テスターのLCD上で表示値を読み取ります。
    • ⑧測定している回路の電源を切ります。テスターの表示値がゼロになった事を確認してから、赤黒のワニグチクリップ(テストプロッド)を測定回路から外します。

    どうしても活線(電圧のかかっている回路)を測定したい場合には、次の手順で測定します。

    • ①テスター本体は手に持たず身体から離して置きます。
    • ②ファンクションスイッチを ~V または 直流マークV 位置に合わせます。
    • ③黒色テストプロッドに黒色ワニグチクリップをつけて、測定対象の回路のアース(-)側をはさみ接続します。
    • ④回路(電源)から充分距離をとり、身体のいかなる部分も回路に触れていないことを確認します。
    • ⑤赤色のテストプロッド一本だけを片手に持ち、測定対象の回路の高電位 (+) 側に接触して、LCD上で表示値を読み取ります。
      図
    • ⑥測定終了後、赤色テストプロッドを測定回路から外し、次に黒色ワニグチクリップを測定回路から外します。
次の3項目は、テスターの故障および感電事故防止のために重要ですので厳守してください。
  • 1. ファンクションスイッチの設定ミス防止

    警告マーク警告

    測定の際は、ファンクションスイッチが正しい位置に設定されているか確認してください。特に Ω(抵抗) 、ダイオードマーク導通マーク(ダイオード、導通試験) 、静電容量マーク(コンデンサー)、mA, A(電流)の位置で、誤って電圧を測定しないようご注意ください。

  • 2. 最大測定レンジの厳守

    警告マーク警告

    各レンジの最大値を超えないこと、また測定仕様に記載された最大許容値を超えた測定をしないでください。

  • 3. テストリードを回路から事前に外す

    警告マーク警告

    測定中にファンクションスイッチを動かす際や、電池やヒューズ交換のためにリアケースを開ける際は、必ずテストリードを測定回路から外してください。

警告マーク警告

  • ●電気測定の知識と経験のない人や子供には使用させないでください。
  • ●裸足や上半身裸での電気測定は大変危険です。感電死をまねく恐れがあります。
  • ●テストプロッドの先端は尖っており大変危険です。目などに刺さらないようご注意ください。

警告マーク注意

  • ●テスターの構造は精密ですので、強い振動や衝撃を与えないでください。保管の際は、高温多湿の場所を避けるようにしてください。
  • ●本体をこすったり、ベンジン、アルコールなどの溶剤で拭かないでください。
  • ●テスターを長時間使用しない場合には、電池を本体から取り外しておいてください。消耗した電池を内蔵したまま放置しますと、電解液が漏出して内部を腐食させることがあります。

測定方法

  • 1. 取扱説明書の精読

    このテスターの測定仕様および機能を正確に理解してください。特に「安全測定と使用上の注意」の項を良く読んで安全な測定をしてください。

  • 2. 電池

    このテスターには、1.5V R6P(単3)の電池2本が内蔵されています。電池電圧が規定値以下になると、LCD上に電池マークサインが点灯します。この時は、「電池の交換」を参照して電池を交換してください。

  • 3. テストリードの接続

    黒色および赤色のテストプロッドを測定する電源、回路などに接続して測定します。黒色テストプロッドは-極(アース側)に、赤色のテストプロッドは+極(高電位側)に接続します。

  • 4. ファンクションの選択

    ファンクションスイッチをOFFから各測定項目に合わせると、LCDが点灯し電源ONになります。この時に表示が出ない場合は、電池の極性違い・接触不良・消耗などの原因が考えられます。測定後は必ずファンクションスイッチをOFFの位置に戻して電源を切ってください。

  • 5. オーバーレンジ表示

    各ファンクション(電気要素)の測定において、使用レンジの最大値(4050デジット)を超える入力があると、OLサインが点灯します。ただし、~V または 直流マークV ファンクションでは600Vを超えてもOLは表示しませんので、入力オーバーしないようにご注意ください。

  • 6. オートパワーオフ機能

    電源ONまたは各スイッチの切換後約15分で自動的に表示が消えてパワーオフの状態となります。(ただしオートパワーオフ中でもわずかに電流を消費しますので、測定後は必ず電源をOFFにしてください。)

    解除SELECT キーを押しながらファンクションスイッチを回して電源を入れます。

警告マーク警告

直流/交流電圧の最大測定値はCATⅡ600Vです。感電事故ならびにテスターの焼損を防ぐために、600Vを超える電圧を測定しないでください。ただし、3kVA以上の容量の強電回路は測定しないでください。測定の前には、必ず「安全測定と使用上の注意」を良く読み、感電事故とテスターの焼損を防止して、安全な測定をしてください。

  • ❶黒色テストプラグを COM 端子に、赤色テストプラグを V Ω Hz 端子に一杯に差し込みます。
  • ❷ファンクションスイッチを ~V または 直流マークV の位置に合わせます。
    • :誤って Ω/ダイオードマーク導通マーク静電容量マーク/Hz/mA/A の位置にしないでください。
    • :この時入力がないのに意味のない数字が表示されるのは、テスターの内部抵抗が高くノイズを拾ってしまうために起こる現象であり、故障ではありません。
  • ❸測定しようとする回路の極性を確かめて、-(アース)側に黒色テストプロッドを、+(高電位)側に赤色テストプロッドを接続します。
    • :電圧測定の場合、テスターを回路(電源)と並列に接続します。
    • :危険性のある回路では、テストプロッドの先に別売のワニグチクリップ(940)を付けて回路に接続すると安全に測定できます。
  • ❹測定値をLCD上で読みとります。
  • ❺電圧を測定している時に、Hz/DUTY キーを1度押すと、LCD上にHzを表示し、周波数 (Hz) が測定できます。
  • ❻周波数を測定している時に、Hz/DUTY キーを1度押すと、LCD上に%を表示し、デューティー比 (%) が測定できます。
  • ❼このキーを再び押すと、電圧測定に戻ります。
  • ❽必要に応じて、RANGE キー、REL△ キー、HOLD キー、RESET キーを使用してください。
  • ❾測定が終わりましたら、赤黒のテストプロッドを測定回路から外し、ファンクションスイッチをOFFにします。
  • 測定例:家庭用コンセントの電圧測定
    図

関連動画

警告マーク警告

抵抗(Ω)測定の時に、誤って電圧を測定しないでください。感電事故やテスターの焼損につながる恐れがあります。回路の内部に接続している抵抗器を測定する場合には、必ず回路の電源を切り、回路内のコンデンサーを放電させてから測定してください。測定の前には、必ず「安全測定と使用上の注意」を良く読んでください。

  • ❶黒色テストプラグを COM 端子に、赤色テストプラグを V Ω Hz 端子に一杯に差し込みます。
  • ❷ファンクションスイッチを Ω の位置に合わせます。LCD上に AUTO O.L MΩ が点灯します。
  • ❸測定対象の抵抗器が回路に接続している時には、回路への電源を切り、回路内のコンデンサーを放電させます。抵抗器の片側を回路から外し、抵抗器の両端にテストプロッドを接続します。
  • ❹測定値をLCD上で読みとります。
  • ❺測定が終りましたら、ファンクションスイッチを OFFにします。
  • 図

警告マーク警告

ダイオード(ダイオードマーク)測定の時に、誤って電圧を測定しないでください。感電事故やテスターの焼損につながる恐れがあります。回路内のダイオードを試験する時には、必ず回路の電源を切りコンデンサーを放電させてから試験してください。

  • ❶黒色テストプラグを COM 端子に、赤色テストプラグを V Ω Hz 端子に一杯に差し込みます。
  • ❷ファンクションスイッチを ダイオードマーク 導通マーク の位置に合わせます。
  • ❸LCD上に .OL ダイオードマーク V が点灯します。
  • ❹回路内のダイオードは、回路の電源を切りコンデンサーを放電させてから、片側を回路から外します。
  • ❺黒色テストプロッドをダイオードのアノード側に、赤色テストプロッドをカソード側に接続し(逆方向接続)、LCDの表示がダイオードを接続する前と変わらない(.OL ダイオードマーク V)ことを確認します。
  • ❻テストプロッドを❺と逆に接続 します(順方向接続)。通常シリコンダイオードは 0.4V~0.7V を、ゲルマニウムダイードは 0.1V~0.4Vを表示します。この場合、そのダイオードは正常であると判断します。
  • ❼ダイオードテストが終りましたら、ファンクションスイッチをOFFにします。
  • (逆方向接続)
    図
  • (順方向接続)
    図

警告マーク警告

導通試験(導通マーク)では、誤って電圧を測定しないでください。感電事故やテスターの焼損につながる恐れがあります。回路内の導通を試験する時は必ず回路の電源を切り、コンデンサーを放電させてから試験してください。

  • ❶黒色テストプラグを COM 端子に、赤色テストプラグを V Ω Hz 端子に一杯に差し込みます。
  • ❷ファンクションスイッチを ダイオードマーク 導通マーク の位置に合わせます。LCD上に .OL ダイオードマーク V が点灯します。
  • ❸SELECTキーを押して、LCD上に .OL 導通マーク Ω を点灯させます。
  • ❹測定対象の回路両端にテストプロッドを当てます。
  • ❺抵抗値が約50Ω以下であれば、LCD上に抵抗値を表示し、導通を知らせるブザーが鳴ります。ブザーが鳴らない場合は、断線または抵抗値が約50Ω以上ある場合です。
  • ❻導通試験が終りましたら、ファンクションスイッチをOFFにします。

警告マーク警告

静電容量(静電容量マーク)の測定の時に、誤って電圧を測定しないでください。感電事故やテスターの焼損につながる恐れがあります。回路の内部に接続しているコンデンサーを測定する場合は必ず回路の電源を切り、コンデンサーを放電させてから測定してください。測定の前には、必ず「安全測定と使用上の注意」を良く読んでください。

  • ❶黒色テストプラグを COM 端子に、赤色テストプラグを V Ω Hz 端子に一杯に差し込みます。
  • ❷ファンクションスイッチを 静電容量マーク の位置に合わせます。
  • ❸LCD上に AUTO 0.000nF が点灯します。表示が 0.000nF±3nFにならない時には、REL△キーを押します。
  • ❹測定対象のコンデンサーを放電させます。
  • ❺測定対象のコンデンサーの片側を回路から外して、テストプロッドを接続します。
  • ❻測定値をLCD上で読み取ります。
  • ❼測定が終りましたら、ファンクションスイッチをOFFにします。
  • 図

警告マーク警告

周波数/デューティー比を測定する場合、直流/交流の回路電圧は最大250Vまでです。感電事故並びにテスターの焼損を防ぐために、250Vを超える電圧を測定しないでください。ただし、強電回路は危険ですので絶対に測定しないでください。測定の前には、必ず「安全測定と使用上の注意」を良く読んでください。

  • 交流またはパルス波形の直流回路の周波数およびデューティー比が測定できます。電圧測定と同じ方法で測定します。
  • ❶黒色テストプラグを COM 端子に、赤色テストプラグを V Ω Hz 端子に一杯に差し込みます。
  • ❷ファンクションスイッチを Hz の位置に合わせます。LCD上に 0.000Hz が点灯します。
  • ❸測定対象の回路に、赤黒のテストプロッドを接続します。LCD上で周波数を読みとります。
    :周波数の測定の場合は、電圧測定と同じようにテスターを回路(電源)と並列に接続します。
  • ❹周波数を測定している時に、Hz/DUTYキーを押すとデューティー比が測定できます。
  • ※このキーを再び押すと周波数測定に戻ります。
  • ※必要に応じてHOLDキー、RESETキーを使用できます。
    :周波数測定の時には、HOLDキーが働きません。
  • ❺測定が終わりましたら、赤黒のテストプロッドを測定回路から外し、ファンクションスイッチをOFFにします。
  • ※交流電圧または直流電圧を測定している時に、Hz/DUTYキーを押して測定できます。( 2. 電圧/周波数/デューティー比の測定 参照)
  • 測定例:家庭用コンセントの周波数測定
    図

警告マーク警告

感電事故ならびにテスターの焼損を防ぐために、各ファンクションでは、その最大許容値(直流/交流400mAまたは10A)を越えた測定をしないでください。測定する前には、必ずファンクションスイッチの位置と使用端子を確認します。電流レンジでは、誤って電圧を測定しないでください。事前に「安全測定と使用上の注意」を良く読み、安全な測定をしてください。

  • ❶黒色テストプラグを COM 端子に、赤色テストプラグを mA または 10A 端子に一杯に差し込みます。
  • ❷ファンクションスイッチを mA交流/直流マーク または A交流/直流マーク の位置に合わせます。LCD上に DC 00.00mA または DC 00.00A が点灯します。
  • ❸交流を測定する時は、SELECTキーを押して表示を AC 00.00mA または AC 00.00A にします。
  • ❹測定対象の回路の電源を切り、回路内のコンデンサーを放電させてから回路を切断します。
  • ❺回路の極性を確かめて、-(アース)側に黒色テストプロッドを、+(高電位)側に赤色テストプロッドを接続します。
  • 警告マーク警告

    10Aの測定は15秒以内で行ってください。それ以上の時間測定するとテスターが焼損します。

  • ※電流測定は、測定しようとする回路にテスターを直列に接続します。
  • ※テストプロッドを回路へ接続するには、必要に応じて別売のワニグチクリップ(940)を使用してください。
  • ❻測定対象の回路の電源をONにします。そして測定値を読みとります。
  • ❼電流を測定している時に、Hz/DUTYキーを押すと、周波数とデューティー比が測定できます。
  • ❽測定が終わりましたら回路への電源を切り、回路に接続しているコンデンサーを必ず放電させます。
  • ❾テストプロッドを回路から外して、切断した回路を復元します。
  • ※SELECTキー、RANGEキー、REL△キー、HOLDキー、RESETキー、およびHz/DUTYキーなど、各キーは電圧測定の時と同様に使用できます。

関連動画

  • クランプアダプター(660)を使用)
  • ❶クランプアダプターの黒色テストプラグを COM 端子に、赤色テストプラグを V Ω Hz 端子に一杯に差し込みます。
  • ❷ファンクションスイッチを直流電流測定の場合は 直流マークV に、交流電流測定の場合は ~V に合わせます。
  • クランプアダプター(660)のパワー/レンジスイッチを、測定する電流の大きさに適したレンジに合わせます。測定電流の大きさがわからない時は400Aに合わせてください。
  • ❹DCA.0 ADJツマミを回して、テスターの表示が0±1dgtになるように調整します。(直流電流測定の場合)
  • ❺クランプヘッドを開き、被測定導体1本をヘッドの中心を通るようにクランプします。
    • :複数の導線をクランプすると測定できません。
    • :導体の極性をクランプヘッドの (プラスからマイナスへ)マークに合わせてクランプしてください。逆にクランプするとマイナス表示になります。(直流電流測定の場合)
  • ❻測定値をLCD上で読みとります。400Aレンジで測定している時は表示値を直読してください。40Aレンジの場合は表示値を10分の1に換算して読んでください。
  • (表示例)
    • レンジ
      LCDの表示値
      測定値(mVをAに読み換える)
    • 40A
      380.4mV
      38.04A
    • 400A
      380.4mV
      380.4A
  • ❼測定が終わりましたら、クランプアダプター(660)および本体の電源をOFFにします。
  • 測定例:オルタネーター充電電流の測定
    図

関連動画

保守管理

警告マーク警告

感電事故防止のため、測定を終了しテストリードを測定回路から外してから電池を交換してください。ファンクションスイッチは必ずOFFにしてください。

  • 電池が消耗してLCDに 電池マーク サインが点灯したら、次の手順で電池を交換してください。
  • ❶ホルスター(本体周囲のゴムカバー)を外します。
  • ❷本体裏側の電池カバーのネジをゆるめて電池カバーを外します。
    :ネジはネジ穴から外れない構造になっています。
  • ❸電池の極性に注意して、新しい1.5V R6P(単3)電池2本を入れます。
    :電池は規格にあったものを2本同時に取り換えてください。
  • ❹電池カバーを取り付け、しっかりとネジを締めます。
  • 図
  • ※製品内蔵の電池は検査用電池です。新品に比べて早く消耗することがありますのでご了承ください。

警告マーク警告

  • ●感電事故防止のため、測定を終了しテストリードを測定回路から外してからヒューズ交換をしてください。ファンクションスイッチは必ずOFFにしてください。
  • ●ヒューズは必ず規定のものを使ってください。ヒューズホルダーをショートして使うことは、絶対にしないでください。

①mAファンクション用ヒューズ
速断性 0.5A/250V、φ5×20mm(型式:F14)

②10Aファンクション用ヒューズ
速断性 10A/250V、φ6×30mm(型式:F17)

  • ❶0.5A/250VヒューズはmAファンクションを、10A/250Vヒューズは10Aファンクションを保護しています。テスターに過負荷を与えてどちらかのヒューズが切れると、そのファンクションが測定できなくなります。この時はヒューズを交換してください。
  • ❷リアケースの下部の2本のネジを外して、リアケースを外します。
  • ❸切れたヒューズをヒューズホルダーから外し、新しいヒューズと交換します。
  • ❹リアケースを取り付け、しっかりとネジを締めます。
  • 図
安全で正確な測定を維持するためには定期的な点検・校正が必要です。 本器は通常の使用で1年以上許容誤差内の精度を維持できるよう製造されていますが、少なくとも1年に1回は定期的に点検・校正してください。点検・校正は製造元へ依頼されるのが確実な方法です。

お問い合せ・校正品送付先

カイセ株式会社 製造サービス課
〒386-0156 長野県上田市林之郷422
TEL:0268-35-1602 / FAX:0268-35-5515
E-mail : service@kaise.com
本器が正常な動作をせず修理を依頼される場合には、事前に次の点検をしてください。
  • ①電池の消耗や接触不良、極性が間違って設置されていないか。
  • ②ヒューズが切れていないか、または外れていないか。
  • ③各スイッチの設定が正しく行われているか。
  • ④測定入力が本器の規定レンジおよび最大許容入力以内であるか。
  • ⑤使用環境内における測定精度であるか。
  • ⑥本器本体およびテストリードにひび、割れ、断線など損傷がないか。
  • ⑦測定対象の電気・電子機器や本器の使用環境に強いノイズが発生していないか。
以上の点検を通して故障であることが確認できましたら修理を依頼してください。
修理は販売店へ依頼されても結構ですが、弊社の製造サービス課宛へ直送されますと修理期間も短縮されます。直送される場合は、品質保証書に購入年月日、販売代理店名および所在地が記入されているか確認し、または購入時のレシートを添え「修理依頼」に故障の症状と原因を記入し、切り離して修理品と一緒に送ってください。
この品質保証書の添付がないと修理はお請けできませんのでご了承ください。
返送小包には「修理品在中」と記し、住所、氏名、電話番号も忘れずに明記してください。修理完了後に代金引換にて返送致します。

お問い合せ・修理品送付先

カイセ株式会社 製造サービス課
〒386-0156 長野県上田市林之郷422
TEL:0268-35-1602 / FAX:0268-35-5515
E-mail : service@kaise.com
ページトップへ戻る